褒めることはとても大事です。
塾講師は、毎日生徒とコミュニケーションをとるわけですが、そのコミュニケーションには方向性があります。
そう、勉強をしてもらうために、その気になってもらわなければなりません。
今回は、褒め方についての第2弾。
1 褒めるときは具体的に
最近ハヤリの「かわい~」などのような「素敵!」「素晴らしい!」など曖昧な言葉より、「○○がすごかった」「○○がよかった」というように具体的に褒めます。
特に「誠実に勉強してて、すごいわ」とか「長時間勉強しているけど、飽きずに冷静に取り組んでいるところがいい」とか、人間性そのものに関して触れると生徒の嬉しさや自信につながります。
また、「今の言い方いいね」「言葉遣いが丁寧だね」など言葉を褒めると「あなたの話をしっかり聞いている」というメッセージを伝えることができ、褒め方の一つとして持っておくといいと思います。
2 過去形で褒めない
「あの時がんばったな」「上手になったな」など「~だった」という言葉で褒めるよりは、
「頑張ってるやん」「上手になっているな」と、進行形の言葉で褒めると生徒の期待は一層膨らみます。
とにかく、生徒は今見てもらっているという気持ちになり、褒められていることを素直に受け止めることができます。
3 「私は~」で褒める
例えば、「問題解くのが速いね」と褒めるよりも、「問題解くのが速くて、すごいと思う」と言う方が、褒めている内容は同じでもお世辞に聞こえにくく、尊敬している感じが伝わります。
実はこれ、主語が「私」になっているんです。自分の発言に責任を持っているという意思が現れるので、自分の感情が相手に伝わりやすくなるのです。
4 何を褒めてほしいのかを見極める。(相手が喜ぶツボを見つける)
例えば、「過程」と「結果」。自分の行動の「過程」を評価してほしいのか「結果」を評価して欲しいのかは人によって大きく異なります。
落ち込んでいる人に「頑張ったんだから良いじゃない」という言葉。結果を大事にする人にとっては、励ましにはなりません。
逆に、過程を大切にしている人に対して結果のことばかりを言うと、やる気をそいでしまうことも。
褒める相手がなにを大事に考えているのか、日常の会話の中からそれとなく知り(相手が好きじゃないとできません)、言葉を探して褒めましょう。
2回にわたり、褒め言葉を紹介してきました。
誰かを褒めて嬉しくさせることは、相手の尊敬できる点をいろんな角度から探すということです。
相手を知ろうという気持ちを持っていなければ褒められないのです。
無理に褒めてもすぐにお世辞だとバレます。相手の事を積極的に見て、考える。これが「褒める」の真髄です。
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